大和万葉旅行

大和万葉旅行

ヤマトマンヨウリョコウ

講談社学術文庫

大和三山、飛鳥川、宮跡、寺跡、陵墓――
神と神をまつる者とが織りなす文学の場へ

香具山・畝傍山・耳成山の大和三山や飛鳥川に代表される大和の古山川。そこには「国のまほろば」と謳われ、古代史や日本神話の舞台となったこの地に生きた万葉びとの息吹を感じることができる。本書は「青山に日照る国原」に生まれ育ち、万葉研究に生涯を捧げた著者が、民俗学の視点から大和の風土をとらえ、万葉歌の世界を追究する古典文学紀行である。

大和三山は、ながめるところどころ、四季、時間、晴雨それぞれによって種々な趣をあらわす山だ。その趣を心に感じてながめるよろこびこそ、大和の万葉旅行特有のものである。さすがに1000年の風雪に生きてあたらしく、美しい。「大和三山が美しい。それはどの様な歴史の設計図をもつてしても、要約の出来ぬ美しさの様に見える」(小林秀雄)と書いてあるが、三山の美しさを語るとなると、もはやどんなことばも追いつかないのである。――<本書「青山に日照る国原」より>


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目次

1.二上万葉の古道
2.葛城万葉の古道
3.飛鳥万葉の古道
4.藤原万葉の古道
5.巨勢・宇智万葉の古道
6.吉野万葉の古道
7.佐紀万葉の古道
8.春日万葉の古道
9.高円万葉の古道
10.布留万葉の古道
11.三輪万葉の古道
12.巻向万葉の古道
13.磐余万葉の古道
14.泊瀬万葉の古道
15.闘鶏万葉の古道
16.宇陀万葉の古道
17.竜田万葉の古道
18.平群・生駒万葉の古道
19.広瀬・百済万葉の古道

書誌情報

紙版

発売日

2006年03月12日

ISBN

9784061597556

判型

A6

価格

定価:1,265円(本体1,150円)

通巻番号

1755

ページ数

368ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

1964年11月、角川書店より刊行された『大和万葉旅行』上下巻を合本にし、文庫化。

著者紹介

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