近世日本の名匠

近世日本の名匠

キンセイニホンノメイショウ

講談社学術文庫

永徳、等伯、織部、光悦……
日本独自の美を創り出した巨匠たち

生活のすみずみにまで美が溢れる日本の文化。斬新で質の高い装飾性、「用」の充足に卓越した工芸品。
日本独自の美はどのようにして創出されていったのか。清冽なリリシズムと画面に気魄が漲る名作を残した等伯、豪快で絢爛、活力に満ちた壮大な絵を描いた永徳など近世日本を代表する造形家たちの業績と魅力を、意匠家という著者独自の視点から捉え直す注目の論文集。

本書は、近世日本の造形分野に顕著な業蹟を築いた、狩野永徳・長谷川等伯・千利休・古田織部・本阿彌光悦・俵屋宗達・尾形光琳・緒方乾山に関して、嘗て記述した拙稿のなかから新たに選び、編輯した。本書の人物たちは、「用」の画人として卓越し、工藝分野の秀でた意匠家であり、世に彼らを呼び慣わしている「画家」「美術家」「藝術家」などの呼称よりも、古風ではあっても、現代に叶う「名匠」の語を讃称として献じる所以である。――<本書「まえがき」より>


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目次

第1部
 狩野永徳
 長谷川等伯
 千 利休
 古田織部
 本阿彌光悦
第2部
 宗達という名の光悦
 對青軒聞書抄
 緒方深省覚書

書誌情報

紙版

発売日

2006年04月12日

ISBN

9784061597570

判型

A6

価格

定価:1,320円(本体1,200円)

通巻番号

1757

ページ数

384ページ

シリーズ

講談社学術文庫

初出

底本:芸艸堂刊行の『琳派』(1976年)、『近世名匠傳』(1977年)、『茶と花』(1979年)などに収載された諸篇を底本とした。

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