
年表で読む二十世紀思想史
ネンピョウデヨムニジッセイキシソウシ
- 著: 矢代 梓

1883――1995
人間と出来事が絡まり合う百年
細部探求者が照らし出す思想の通路
一八八三年マルクスの死から一九九五年ドゥルーズの自死に至る約百年間の事件・人物の記録。批評家としてのフユトニストたらんとした著者が注目する事柄の数々。細部にこだわり、人と人、人と事件との出会い方に探求の目を向けるとき、これまで気づかれなかった文化的関連・思想的通路が開けてくる。二十世紀思想を特徴づける人・事の相互関係を読む。
普通の人々には、事物や事件は、ただそれだけのものであり、彼らは聞いたり見たりしてもすぐに忘却していくだろう。要するに、書き割りにすぎないもの、単にそれだけのものでしかない。しかし細部探求者にとっては、事件や事物は、あるいは過去の人間関係などは、「単にそれだけのもの」ではない。それはいわば霊気を吹き込まれたもの、つまり生きものなのである。――<今村仁司氏「解説」より>
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目次
1883-1900 ワグナー、マルクスの死と世紀末パリ
1901- 10 キャバレーとロシア・バレエの華
1911- 20 第1次世界大戦期の文化人たち
1921- 30 アール・デコ時代の到来
1931- 40 現象学人気、そしてトロツキー暗殺
1941- 50 第2次世界大戦を生きのびた知
1951- 60 アメリカ社会学の隆盛
1961- 70 台頭する構造主義者たち
1971- 80 自己組織化からオートポイエーシスへ
1981- 95 冷戦終焉。ドゥルーズ、レヴィナス死す
書誌情報
紙版
発売日
2006年04月12日
ISBN
9784061597587
判型
A6
価格
定価:990円(本体900円)
通巻番号
1758
ページ数
272ページ
シリーズ
講談社学術文庫