
人間存在論
ニンゲンソンザイロン
- 著: 三宅 剛一

西田も一目おいた京都学派哲学者の代表的著作
人間の現実を、その可能性を含めて、全体的に見極めること、これを哲学の根本的な仕事と考える著者は、アリストテレス的なコスモスの体系とヘーゲルの歴史の体系を軸に、哲学史の中で人間がどのように考えられてきたかを探り、師・西田幾多郎の絶対無に対する自らの立場を明らかにする。三木清、務台理作らと同世代、京都学派哲学者の代表的著作。
われわれは経験なくして現実を知ることはできないが、人間の自己経験とはいかなるものであるか、それと他人及び外界の物の経験との関係はどうであるか。そのような事柄がまず考察されねばならない。……人間についての科学の認識とも、直観的実感的な人生論とも異なる哲学の人間研究の特性がそこにある。――<本書より>
※本書の原本は、1966年8月、勁草書房より刊行されました。なお、収録にあたって、人名などの表記を一部改めました。
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目次
序論
第1章 人間存在と自然
第2章 歴史
第3章 自己
第4章 西田哲学――伝統と自覚
書誌情報
紙版
発売日
2008年02月09日
ISBN
9784061598614
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
1861
ページ数
304ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
原本:本書の原本は、1966年8月、勁草書房より刊行。収録にあたって、人名などの表記を一部改めた。