物部氏の伝承
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物部氏の伝承

モノノベシノデンショウ

講談社学術文庫

大和朝廷で軍事的な職掌を担っていたとされる物部氏。しかし、その一族の実像は茫漠として、いまだ多くの謎に包まれている。記紀の伝承や物部氏の系譜を丹念にたどり、朝鮮語を手がかりに解読を試みると、そこには思いがけぬ真実の姿が浮かび上がってきた。既存の古代史観に疑問を投げかけ、作り上げられた物部氏の虚像を看破する著者独自の論考。(講談社学術文庫)


「物部氏」とは何者だったのか?

大和朝廷で軍事的な職掌を担っていたとされる物部氏。しかし、その一族の実像は茫漠として、いまだ多くの謎に包まれている。記紀の伝承や物部氏の系譜を丹念にたどり、朝鮮語を手がかりに解読を試みると、そこには思いがけぬ真実の姿が浮かび上がってきた。既存の古代史観に疑問を投げかけ、作り上げられた物部氏の虚像を看破する著者独自の論考。

はじめに、この本の主人公である物部氏について、私の考えた結論を、かんたんに述べておこう。一言で言って、「物部氏」という氏族は存在しなかった。(略)「物部氏」というのは、この物部連のことであり、かつ、物部八十氏をひっくるめてすべて同族と見なし、「物部氏」と呼び慣らわしてきているのである。だが、それはとんでもない誤りである。――<「はしがき」より>

※本書の底本は1977年、吉川弘文館より刊行されました。


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目次

第1章 物部氏と物部連――饒速日命と可美真手命
第2章 蛇と鵄――長髄彦伝承と神武の大和平定伝承
第3章 香の鍛冶王――伊香色雄命
第4章 鍛冶王のバラード――「物部氏」系譜伝承
第5章 石上神宮の謎――石上朝臣と布留宿彌

書誌情報

紙版

発売日

2008年03月11日

ISBN

9784061598652

判型

A6

価格

定価:1,298円(本体1,180円)

通巻番号

1865

ページ数

384ページ

シリーズ

講談社学術文庫

電子版

発売日

2015年01月16日

JDCN

0615986500100011000S

初出

底本1977年、吉川弘文館より刊行されたものを底本とした。

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