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ゴンチャローフ日本渡航記
ゴンチャローフニホントコウキ
- 著: イワン.アレクサンドロヴィチ・ゴンチャローフ ,
- 訳: 高野 明 ,
- 訳: 島田 陽

ロシア文豪の眼に映る幕末日本の庶民の姿 会談ともてなしの風景
1853年8月、通商を求めるプチャーチン提督の秘書官として長崎に来航したゴンチャローフ。通詞を介しての奉行とのやりとり、さらに幕府全権・筒井政憲、川路聖謨らとの交渉が進められてゆく。傑作『オブローモフ』作者の目に、日本の風景、文化、庶民や役人の姿はどう映ったのか。鋭い観察眼と洞察力にユーモアを交え、芸術的に描かれる幕末模様。
日本人の間には2、3人の老人たちもいた。彼らは股引をはいていた。つまり、彼らの両足は上の方まで青い布地で包まれ、みんな同じ脚絆をつけ草鞋をはいていた。短い合羽もまた青色であった。「これは一体どういう連中ですか」とたずねると、「兵卒たちです」という。兵卒だと!わが国でいう兵卒とは、まるで正反対の思いもよらない代物である。――<本書より>
※本書は1969年刊『ゴンチャローフ日本渡航記』雄松堂出版を底本としました。
- 前巻
- 次巻
目次
第1章 小笠原諸島
第2章 1853年末と1854年初頭の日本におけるロシア人(その1)
第3章 1853年末と1854年初頭の日本におけるロシア人(その2)
第4章 琉球諸島
書誌情報
紙版
発売日
2008年07月12日
ISBN
9784061598676
判型
A6
価格
定価:1,375円(本体1,250円)
通巻番号
1867
ページ数
448ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
1996年刊「ゴンチャローフ日本渡航記」雄松堂出版、を底本とした。