原色の戦後史 戦後を日本人はどう生きたか
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原色の戦後史 戦後を日本人はどう生きたか

ゲンショクノセンゴシセンゴヲニホンジンハドウイキタカ

講談社文庫

その頃、日本の子どもらは空腹をかかえて赤バットの川上野球に熱中し、大人たちは食糧買出しに追われていた。主婦もまじった「米よこせデモ」の一隊は皇居内に進入し、天皇一家の台所公開を迫っていた。貧しいながらエネルギーにあふれて生きいきとした庶民の体験を、占領軍・天皇・民衆の三極構造で描く。(講談社文庫)


その頃、日本の子どもらは空腹をかかえて赤バットの川上野球に熱中し、大人たちは食糧買出しに追われていた。主婦もまじった「米よこせデモ」の一隊は皇居内に進入し、天皇一家の台所公開を迫っていた。貧しいながらエネルギーにあふれて生きいきとした庶民の体験を、占領軍・天皇・民衆の三極構造で描く。


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目次

I 民衆と天皇
 暴露された天皇メニュー!? ──「宮城」飢餓行進
 皇居前の社会科教育 ──食糧メーデー戦譜
 あ、そう、戦災孤児か ──天皇の人間「宣伝」
 アメ横三兄弟“廃墟の商法” ──ヤミ市事始め
 治安権力におどったヤクザ暴力装置 ──新橋・渋谷事件
 首相官邸デモの空白部分 ──在日朝鮮人決起
II 飢えと買出し
 住むに家なく学校を“大衆占拠” ──引揚者流転
 人民管理の特配・板橋事件 ──隠匿物資摘発
 ニセ刑事「関の小平」と性 ──買出し受難
 『鐘の鳴る丘』なんて聴けなかった ──浮浪児劇の虚実
 こんな女に誰がした ──星の流れの怨歌
 トッツァは米に生き米に死んだ ──強権供出悲し
 元満蒙少年戦士・傷だらけの「拓魂」 ──緊急“棄民”開拓
III 検閲と自由
 原爆への痛憤は無視されていた ──被爆者の孤立
 ピカドンの怨念は深く…… ──ヒロシマと天皇
 先生にウソを見た“墨塗り”の子ら ──“戦犯”教科書
 “検閲のカサ”と表現の不自由 ──プレス・コード
 ただ乗せストで賃金五倍要求 ──生産管理闘争
 銀幕にブチ当たった復員兵 ──戦後派スター誕生
 野球民主主義の幻影 ──ボクら野球少年
IV 沖縄と米軍
 金網の中のオキナワン・デモクラシー ──収容所からの出発
 アメリカ世の生活ゲリラ ──戦果あぎゃあ
 離島に一獲千金の白日夢 ──密貿易“解放区”
 終章・原色の風景 ──そして、四十一年後の中間色

書誌情報

紙版

発売日

1986年08月08日

ISBN

9784061838109

判型

A6

価格

定価:528円(本体480円)

ページ数

362ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2015年07月24日

JDCN

0618381000100011000B

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