はりねずみのルーチカ カギのおとしもの

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はりねずみのルーチカ カギのおとしもの

ハリネズミノルーチカカギノオトシモノ

ルーチカは、家を一歩でたとたん、あしもとになにかがおちているのをみつけたのです。ひろいあげてみると、それは、みおぼえのない小さなカギでした。「こんなところにカギがおちてる。いったい、だれの家のカギだろう。」よくみると、カギにはひもがとおしてあって、その先には葉っぱでつくられたカードがついていました。そこには、あまりじょうずとはいえない字で、なにかメッセージがかかれています。


ルーチカは、家を一歩でたとたん、あしもとになにかがおちているのをみつけたのです。ひろいあげてみると、それは、みおぼえのない小さなカギでした。
「こんなところにカギがおちてる。いったい、だれの家のカギだろう。」
よくみると、カギにはひもがとおしてあって、その先には葉っぱでつくられたカードがついていました。そこには、あまりじょうずとはいえない字で、なにかメッセージがかかれています。
「『お……ください。』? うーん、まんなかは、なんてかいてあるのかなぁ。」
 ルーチカは、カードをみながらちょこんと首をかしげました。さいしょの「お」と、さいごの「ください。」はよみとれるのですが、この葉っぱはよほどおいしかったらしく、あちらこちらが虫にくわれて、すっかりよめなくなっていたのです。葉っぱをうらがえしてみると、なにか森の絵のようなものがかかれていましたが、もちろんそれも虫食いだらけでよくわかりません。
「とにかく、このカギのもち主をさがさなきゃ。きっと今ごろ、こまっているにちがいないもの。」──本文より。
フェリエの国に住むハリネズミのルーチカとなかまたち。
ある日ルーチカは「お○○○○○ください」と書いてある、虫食いの葉っぱつきの鍵を拾います。
いったい、なんて書いてあったのかな?そして誰の鍵なのかな?フェリエのみんなが知恵を出し合って鍵の持ち主を探します。
言葉遊びが楽しい、表題の「かぎのおとしもの」のほか、秋の森の恵みをみんなで宝探しする「レペテの実とふしぎなたね」
月が満ち欠ける理由を想像させる劇中劇「うれしかったお月さま」の3作。
かわいい動物たちがくりひろげる楽しいストーリーに心温まるメッセジーがこめられた物語です。すべての見開きに美しい挿絵が入る贅沢な一冊です。


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  • 次巻

目次

まえがき
カギのおとしもの
レペテの実とふしぎなたね
うれしかったお月さま

書誌情報

紙版

発売日

2013年10月18日

ISBN

9784061957473

判型

A5

価格

定価:1,430円(本体1,300円)

ページ数

130ページ

シリーズ

わくわくライブラリー

電子版

発売日

2016年05月27日

JDCN

0619574700100011000C

著者紹介

作: かんの ゆうこ(カンノ ユウコ)

1968年、東京生まれ、東京女学館短期大学文科卒業。主な絵本に『カノン』(絵・北見葉胡)、『マルーシカと12の月』(絵・たなか鮎子)、『ルララとトーララ クリスマスのプレゼント』(絵・おくはらゆめ)、『ふゆねこ』(絵・こみねゆら)をはじめとする“四季ねこ”シリーズ『はこちゃん』(絵・江頭路子)〔以上、すべて講談社〕、『ボッチとナナ』(絵・南塚直子 佼成出版社)、『大切なともだち』(絵・葉祥明 大和出版)など、児童書に『とびらの向こうに』(岩崎書店)がある。

絵: 北見 葉胡(キタミ ヨウコ)

1957年、神奈川県生まれ。武蔵野美術短期大学卒業。主な絵本に『カノン』(講談社)『そらの木』(岩崎書店)『リトル・レトロ・ラム』(理論社)『小学生になる日』(新日本出版社)『絵本・グリム童話シリーズ』(岩崎書店)など。『タマリンとポチロー』(講談社)で、2005年ボローニャ国際絵本原画展入選。『ルウとリンデン 旅とおるすばん』(講談社)で、2009年ボローニャ国際児童図書賞(ラガッツィ賞)受賞。

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