
ベルリン一九六〇
ベルリンセンキュウヒャクロクジュウ

初めてヨーロッパの地を踏んだ50歳の作家の〈わたし〉は“ベルリンの壁”の封鎖直前の緊迫した町で下宿をさがす。宿の女主人、同宿人たち、反共主義者のザスク夫妻その他知り得た多くの人の手引で東西ベルリンを往来し、冷戦下の日常を生きるドイツ人の鬱屈した心の襞を知る。“失われた時間”が今に甦る1960年ベルリンの光景。遠く森鴎外の『独逸日記』等に通ずる滞在記文学の名著。
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書誌情報
紙版
発売日
1992年06月03日
ISBN
9784061961807
判型
A6
価格
定価:1,046円(本体951円)
ページ数
314ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
収録作品
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作品名初出
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作品名
ポ-トサイドにて
初出
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作品名
家具の年齢
初出
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作品名
夜中から朝まで
初出
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作品名
反共主義
初出
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作品名
土曜日の夜の鐘
初出
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作品名
ハンス・ガイツケ
初出
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作品名
ベルリン1960補遺
初出
著者紹介
解説: 池内 紀(イケウチ オサム)