
マイページに作品情報をお届け!
仮装人物
カソウジンブツ

仮装舞踏会で被せられたサンタクロスの仮面の髯がマッチを摺るとめらめら燃えあがる、象徴的な小説の冒頭。妻を亡くした、著者を思わせる初老の作家稲村庸三は、“自己陶酔に似た”多情な気質の女、梢葉子の出現に心惹かれ、そして執拗な情痴の世界へとのめり込んでゆく。冷やかに己れのその愛欲体験を凝視する“別の自分”の眼。私小説の極致を示した昭和の名作。第1回菊池寛賞。
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
書誌情報
紙版
発売日
1992年09月03日
ISBN
9784061961920
判型
A6
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
394ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2013年11月15日
JDCN
0619619200100011000A
初出
「日本現代文学全集28 徳田秋声」(増補改訂版1980年5月本社刊
著者紹介
解説: 古井 由吉(フルイ ヨシキチ)