空想家とシナリオ・汽車の罐焚き

空想家とシナリオ・汽車の罐焚き

クウソウカトシナリオキシャノカマタキ

講談社文芸文庫

「労働者が何かを要求することは天皇に叛逆することだ、という思想が強まろうとしてきた時代」に、中野重治は区役所の戸籍係の文学青年に自身の鬱屈した夢を託し、汽車の罐焚きの男に熱い想いを込めて創作をした。1932年、重治は治安維持法違反で逮捕拘禁された。弾圧の戦時下を真摯に生きて抵抗した小説家の時代を超えていま深まる感銘。中篇小説の秀作2篇。


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書誌情報

紙版

発売日

1997年01月10日

ISBN

9784061975521

判型

A6

価格

定価:1,004円(本体913円)

ページ数

260ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

初出

『中野重治全集』第2巻(1977年4月 筑摩書房刊)

著者紹介