
蕁麻の家
イラクサノイエ

著名な詩人である洋之介の長女に生まれた嫩(ふたば)は、8歳の時母が男と去り、知能障害の妹と父の実家で、祖母の虐待を受けつつ成長した。家庭的不幸の“救いようのない陥穽”。親族は身心憔悴の「私」の除籍を死の床の父に迫る。『父・萩原朔太郎』で文壇的出発をした著者が、青春の日の孤独と挫折の暗部を凄絶な苦闘の果てに毅然と描き切った自伝的長篇小説、3部作の第1作。女流文学賞受賞。
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書誌情報
紙版
発売日
1997年01月10日
ISBN
9784061975538
判型
A6
価格
定価:1,034円(本体940円)
ページ数
236ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
1979年9月新潮文庫『蕁麻の家』
著者紹介
解説: 荒川 洋治(アラカワ ヨウジ)