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管絃祭
カンゲンサイ

有紀子の同級生の夏子や直子は、「広島」で爆死した。夏子の妹は、4人の肉親を失う。皆、その後を耐えて生きる。沈潜し耐える時間――。事物は消滅して初めて、真の姿を開示するのではないか、と作者は小説の中で記す。夏の厳島神社の管絃祭で、箏を弾く白衣の人たちの姿は、戦争で消えた「広島」の者たちの甦りの如くに見え、死者たちの魂と響き合う。広島に生まれ育った作家が「広島体験」を描いた、第17回女流文学賞受賞作。
有紀子の同級生の夏子や直子は「広島」で爆死した。夏子の妹は4人の肉親を失う。皆その後を耐えて生きる。沈潜し耐える時間──。事物は消滅して初めて真の姿を開示するのではないか、と作者は小説の中で記す。夏の厳島神社の管絃祭で箏を弾く白衣の人たちの姿は、戦争で消えた「広島」の者たちの甦りの如くに見え、死者たちの魂と響き合う。第17回女流文学賞。
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書誌情報
紙版
発売日
1997年03月10日
ISBN
9784061975590
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
ページ数
252ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
電子版
発売日
2018年12月14日
JDCN
06A0000000000032644Q
初出
『管絃祭』(1985年7月 中公文庫)
著者紹介
解説: 川西 政明(カワニシ マサアキ)