
中世・剣
チュウセイ・ケン

著者が出征に際し、遺書代りに書いたという「中世」は、25歳にして夭折した足利義尚を悼んでの父義政の嘆きとこの世ならぬ魂の招来を美文で綴る三島文学の美への基調を窺わせる。また、「剣」は剣道部員を主人公に、思想を鍛える如くに修練に励み、そして部員の裏切りにも自死を以て諫める知行合一的世界を展開、後年の死をも含めた作品群を暗示する。他に4篇収録。
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書誌情報
紙版
発売日
1998年03月10日
ISBN
9784061976061
判型
A6
価格
定価:1,210円(本体1,100円)
ページ数
294ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
『三島由紀夫全集』第1、2、3、17巻(昭和48年11月~50年1月 新潮社刊)
著者紹介
解説: 室井 光広(ムロイ ミツヒロ)