山梔

山梔

クチナシ

講談社文芸文庫

山梔(くちなし)のような無垢な魂を持ち、明治時代の厳格な職業軍人の家に生まれ育った阿字子の多感な少女期を書く自伝的小説。著書の野溝七生子は、明治30年生まれ、東洋大学在学中の大正13年、特異な育ちを描いた処女作の「山梔」で新聞懸賞小説に入選、島崎藤村らの好評を博す。歌人と同棲、後大学で文学を講じ、晩年はホテルに1人暮す。孤高の芸術精神が時代に先駆した女性の幻の名篇の甦り。


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書誌情報

紙版

発売日

2000年02月10日

ISBN

9784061976993

判型

A6

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

464ページ

シリーズ

講談社文芸文庫

初出

本書は1983年12月、立風書房刊『野溝七生子作品集』を底本とした。

著者紹介