
輪廻の暦
リンネノコヨミ

離婚を戦いとり、1人息子と妹を抱えた生活は窮迫するが、嫩(ふたば)は書くことに生きる光明を見出していく。そんな折り、かつて幼い嫩を捨てて駆け落ちした母を捜して引きとった。こんどは母のわがままと気紛れに翻弄され、執筆時間を奪われる日々が始まる――。
凄絶な苦闘の半生を毅然と描き切った自伝的長篇3部作「蕁麻の家」「閉ざされた庭」につづく完結篇である。
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書誌情報
紙版
発売日
2002年05月10日
ISBN
9784061982956
判型
A6
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
256ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
『蕁麻の家 三部作』(1998年10月 新潮社刊)所収の「輪廻の暦」を底本とした。
著者紹介
解説: 町田 康(マチダ コウ)