
芭蕉庵桃青
バショウアントウセイ
- 著: 中山 義秀

食道癌の再発で孤独と不安に苛まれた著者が心の深部に安穏を求め、漂泊行脚の境涯に身をおいた芭蕉の心境をさぐる。資料、研究書、注釈書等を駆使し、自らの孤独感と風狂の詩人の苦悩とを二重写しにさせ、芭蕉の全体像に迫り不断の生命を追求した長篇小説。「今2回で終わるところであるけれども、それも是非ない」(「中央公論」昭和44・10)と記された遺作。
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書誌情報
紙版
発売日
2002年09月10日
ISBN
9784061983076
判型
A6
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
464ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
本書は1972年2月新潮社刊『中山義秀全集』第7巻を底本として、多少ふりがなを加えました。本文中明らかな誤植と思われる個所は正しましたが、原則として底本に従いました。