
城・ある告別
シロアルコクベツツジクニオショキタンペンシュウ

パリの街並、ギリシアの光。
旅から生まれた初期作11篇
辻邦生のパリ留学時代は、自らの小説の根拠をさぐる旅の日々であった。家々の向うの丘に現れたパルテノンに、永遠の精神の結晶を発見した恍惚を語る「ある告別」、夕景に浮かぶ街並に、高貴なる秩序への意志を感取する「西欧の光の下」等、この期の旅に材をとった作品を中心に11篇収録。西欧の風光から啓示を受けて出発した辻文学の誕生の秘密を明かす初期作品集。
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書誌情報
紙版
発売日
2003年02月10日
ISBN
9784061983229
判型
A6
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
264ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
本書は、中央公論社刊『辻邦生全短編』全2巻(1978年)を底本とし、明らかな誤植と思われる箇所は正し、多少ふりがなを加えましたが、原則として底本に従いました。
著者紹介
著: 辻 邦生(ツジ クニオ)
解説: 菅野 昭正(カンノ アキマサ)