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身心快楽
ジンシンケラクタケダタイジュンズイヒツセンカワニシマサアキヘン

滅亡は私たちだけの運命ではない。生存するすべてのものにある。滅亡の真の意味は、それが全的滅亡であることにある。戦後文学の巨人、『司馬遷――史記の世界』の著者・武田泰淳の全体像に迫る精選随筆集。代表的エッセイ「滅亡について」をはじめとし、武田文学に思想的重量感をもたらすことになった中国での戦争体験、敗戦の騒然たる体験へのあくなき思索、同時代文学と自作への問いかけ、自伝等、28篇を収録。
滅亡は私たちdけの運命ではない。生存するすべてのものにある。
滅亡の真の意味は、それが全的滅亡であることにある。戦後文学の巨人、『司馬遷――史記の世界』の著者・武田泰淳の全体像に迫る精選随筆集。代表的エッセイ「滅亡について」をはじめとし、武田文学に思想的重量感をもたらすことになった中国での戦争体験、敗戦の騒然たる体験へのあくなき思索、同時代文学と自作への問いかけ、自伝等、28篇を収録。
- 前巻
- 次巻
目次
I
僧侶の父 ほんとうの教育者はと問われて
禁欲の青春
わが思索わが風土
II
武田泰淳 戦地からの手紙 一九三七─一九三九 竹内好・松枝茂夫宛
杭州の春のこと
支那文化に関する手紙
支那で考えたこと
III
滅亡について
無感覚なボタン 帝銀事件について
諸行無常のはなし
女について
私は苦しかった わが説法
司馬遷『史記』
IV
『未来の淫女』自作ノート
『風媒花』について
『快楽』の頃
V
『あっは』と『ぷふい』 埴谷雄高『死霊』について
竹内好『魯迅』解説
大岡昇平『野火』
三島由紀夫氏の死ののち
書誌情報
紙版
発売日
2003年07月12日
ISBN
9784061983397
判型
A6
価格
定価:1,210円(本体1,100円)
ページ数
272ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
本書では、「武田泰淳 戦地からの手紙」は第3次「辺境」7号(1988年5月)を、それ以外の作品は筑摩書房刊『武田泰淳全集』第11巻(1971年)、第12巻、第13巻、第14巻、第15巻、第16巻(以上、1972年)、第18巻(1979年)を底本とし、多少ふりがなを加えた。本文中明らかな誤植と思われる箇所は正したが、原則として底本に従った。
著者紹介
編・解説: 川西 政明(カワニシ マサアキ)