
念珠集
ネンジュシュウ

大正12年7月、郷里山形の実父が世を去った。滞欧の茂吉はその死を知り悲しみにおそわれる。幼少の頃の父に纏わる様々が哀調を帯びて湧き上る。想い出の1つ1つを念珠の玉のように連らね、父を悼み懐かしむという意向で記された表題作「念珠集」をはじめ、「アララギ」同門・島木赤彦の終焉を克明に描写した「島木赤彦臨終記」、小品「山峡小記」「長崎追憶」など35篇を収めた第一随筆集。
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書誌情報
紙版
発売日
2004年07月11日
ISBN
9784061983755
判型
A6
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
288ページ
シリーズ
講談社文芸文庫
初出
本書は、1948年10月講談社刊『念珠集』を底本として使用し、新漢字・新かな遣いに改め(引用文等は底本のまま)明らかな誤植と思われる個所は正しましたが、原則として底本に従いました。
著者紹介
解説: 小池 光(コイケ ヒカル)