遙かなる心の旅

遙かなる心の旅

ハルカナルココロノタビ

寂しいからこそ
あたたかさを求め
苦しいからこそ
明るさを求め
みにくいからこそ
美しいものを求めながら
どこまでゆけるかはわからない心の旅
躓(つまず)いても
倒れても少しずつ
歩いてゆけたなら……

「ともすると見すごされてしまいそうな小さな草花でさえ、ひとつひとつ凛とした張りをみなぎらせて咲くさまは胸を打ちます。私が見ているよ。車椅子から身をのりだして声をかけてやりたくなります。いつまで見ていてもあきません。そんなとき、ふっと「小さきは、小さく咲かん」そんな言葉を思い出します。大好きな言葉です。
小さな草花は、どんな人にも、その人にしか歩むことのできないその人なりの人生のあることを教えてくれたような気がします。躓いても倒れても、心とは裏腹なことばかりしてしまう愚かさをくり返しながらも、なお生きてゆけと、人はきっと立ち上がることができるのだと、小さな野辺の草花が語りかけているような気がするのです」――(後記より)


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書誌情報

紙版

発売日

1989年08月22日

ISBN

9784062039673

判型

四六

価格

定価:1,602円(本体1,456円)

ページ数

318ページ

著者紹介