「人間の時代」への眼差し

「人間の時代」への眼差し

ニンゲンノジダイヘノマナザシ

「見えないものを見る眼」を養う最適の1冊!
「科学の時代」から「人間の時代」へ
21世紀へ向けて、ますます肥大化・高度化する科学技術。世紀末のいま、科学技術と人間のあるべき姿を原点に帰って考える。――

科学技術の発展は、人間に大きな福利をもたらすプラスの面がある一方で、個人や社会に損害を与えるマイナスの面が、必ずといってよいほどある。そして、科学技術のひとり歩きを放置すると、そういうマイナスの面が拡大されていく危険がある。
20世紀末の現在は、マイナス面をかかえたまま肥大化した科学技術の現況を見つめ直し、本来主人公であるべき人間にとって科学技術はどうあらねばならないかを、原点に帰って考えるべき時期ではなかろうか。原点とは人間尊重だ、というのが私の考えである。そういう願望をこめて、私は21世紀を「人間の時代」と呼びたいのである。――(あとがきより)


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書誌情報

紙版

発売日

1994年02月15日

ISBN

9784062066433

判型

四六

価格

定価:1,495円(本体1,359円)

ページ数

302ページ

初出

本書は、科学雑誌『Quark』(講談社刊)に「観天望気」のタイトルで、’90年1月号から’93年12月号までエッセイとして連載したものと、国際情報誌『Foresight』(新潮社刊)に「最新医学の読み方」のタイトルで、’90年3月号から’91年9月号まで連載した医学・医療の時評を編集したもの。

著者紹介