
ハル・ライシャワ-
ハル・ライシャワー
- 著: 上坂 冬子
日米の激動の歴史を生きた日本女性の感動の生涯!!
財閥の家に生まれ、キャリア・ウーマンとして、主婦として、継母として、駐日大使夫人として生きた戦後50年の歴史の〈生き証人〉のドラマ!!
「尊厳死」
ライシャワー博士はその自叙伝の中で、遺言に「葬儀 追悼式 一切不要の事」と明記したと述べている。遺族としてはもちろん遺言を尊重したのであろうが、ならば墓はどうなっているのだろうか。「お墓は太平洋」とたった一言、ハル夫人は淡々として言った。毎朝、目が覚めるとまず食堂の前の日本庭園の彼方に広がる太平洋に向かって、「お早うございます」と挨拶しているというのである。こう言われると、墓にこだわるほうがおかしいような気になってくるから不思議なものだ。1990年9月2日の日本の新聞は、一斉にライシャワー博士の死を伝えた。――本文34ページより
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目次
第1章 プロローグ
第2章 お墓は太平洋
第3章 ライシャワー家の人々
第4章 血は日本、教育はアメリカ
第5章 暗いトンネル
第6章 ジャーナリスト、ハル・松方
第7章 四十五歳の新郎、四十歳の新婦
第8章 予期せぬ事態
第9章 大使夫人として激動の日々
第10章 サヨナラ日本
第11章 最低のときと最高のとき
第12章 託された夢
書誌情報
紙版
発売日
1994年12月01日
ISBN
9784062074063
判型
四六
価格
定価:1,602円(本体1,456円)
ページ数
274ページ