
「心の病」、その精神病理
ココロノヤマイソノセイシンビョウリアルガママノジブントカメンノジブン
- 著: 大原 健士郎
「心の危機」は誰にも忍びよる――どう対処し、どう生きるか。
家庭、職場、学校――人間関係のあらゆるストレスが心をむしばむ。自分と周囲の人の「異常サイン」を感知し、心の病を理解するために。
本書は、人々が営む暮らしの中で起こるさまざまな心の病気について解説したものである。
病人は何も自ら神経症だとか、うつ病だとか、精神分裂病だとかと言って訴えて出ることはない。いくら悩んでいても、自分が病気であると気づいていない場合だって多いのである。(中略)
そのような場合には、周囲の人が救いの手を差しのべてやることである。私は本書で、さまざまな心の病気を紹介した。これは、何も読者に精神医学的な専門家になってほしいと考えたためではない。心の病気にはいろいろなものがあり、病因も症状もそれぞれ異なってくることを知ってほしかったのである。
そして、この本の内容を理解することによって、いろいろな行動の変化に注意を払い、病気を早期に発見する目を養ってほしいと思う。――「まえがき」より抜粋
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目次
第1章 「心の病」とは何か
第2章 「生の欲望」としての「死の恐怖」
第3章 「心の弱さ」としての依存症
第4章 「幸せでありたい」という名の病
書誌情報
紙版
発売日
1996年01月30日
ISBN
9784062080323
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
238ページ
初出
『ヘルストリビューン』1994年4月号~1995年9月号