勝者のシステム

勝者のシステム

ショウシャノシステムカチマケノマエニナニヲナスベキカ

もう一歩のところで勝てないチームをどう意識革命するか。
常にナンバーワンでいることは「根性」や「体育会的精神」では達成できない。それは、チーム内の人間関係、1人ひとりの特性、対戦チームの心の流れ、力関係を冷静に関連づけて把握するかである。

わたしは「イン・アウト」と呼ぶ考えをもっている。たとえば、ゲーム前のロッカールームでわたしは選手たちに燃えるような熱を伝え、大きな勝利へのベクトルをつくり出す。しかし、ゲームリーダーはいつまでもその熱のなかにいてはいけない。選手たちがテンションと集中力を高める熱を発したら、そこからすみやかに抜け出すのである。リーダーがいつまでもそのなかにいたのでは、冷静な判断ができなくなるからだ。場を盛り上げるために選手1人ひとりのなかに入っていったのち、今度は客観的にゲームを分析するためにその場から出る。インからアウトへ、アウトからインへ自分をコントロールすることは、ゲーム・コントロールを行ううえで重要なことだと考えている。──本文より


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目次

第1章 次をどうすべきなのか
第2章 自由な発想を求めて
第3章 一点差の負けは何の差なのか
第4章 新しいラグビーをどう創造したか
第5章 79分間をしのいで、80分目で勝つ
第6章 「人を生かすプレイ」が選手を伸ばす
第7章 「力」以外の何かがなければ勝てない

書誌情報

紙版

発売日

1996年05月10日

ISBN

9784062082310

判型

四六

価格

定価:1,602円(本体1,456円)

ページ数

236ページ

著者紹介