
弱体化する生物、日本人
ジャクタイカスルセイブツニホンジン
- 著: 大野 裕
脳内物質が警告する日本人の本当の危機
不愉快な現実に耐えられない。考える前に癒されたい。
自分の過去を抹殺したい――。
不安から目を背け、仮想現実に逃げ出し、自己と世界を変えられない私たち。
それは日本人に多い脳内物質パターンと関係がある!?
性格の遺伝子研究の最新成果が教える、苛烈な変化の時代に挑むヒント。
私たちは誰も、過去を消すことなどできません。過去が消せないということがわかると、今度はそうしたつらい過去を自分に体験させた犯人探しが始まります。ここ数年とくにめだつ母親バッシングは、その典型的な例です。母親が格好の標的にされたのです。これまで、性格形成については、ともすれば母親や家庭の影響が強調されてきました。しかしこれは、学問的にはきわめて疑問になっているのです。――(本文より)
- 前巻
- 次巻
目次
第1章 日本人の葛藤の底流
第2章 身体は精神とつねに連動している
第3章 不安が強い生物、日本人
第4章 能力退化の悪循環
第5章 困難に立ち向かわない人たち
第6章 家庭崩壊の犯人探し
第7章 疑心暗鬼の人間関係
第8章 フラディング・ジャパン
第9章 生き方の再構築
書誌情報
紙版
発売日
1999年04月09日
ISBN
9784062085014
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
222ページ