『史記』二二00年の虚実

『史記』二二00年の虚実

シキニセンニヒャクネンノキョジツネンダイムジュンノナゾトカクサレタセイトウカン

『史記』の矛盾と虚構を解明し、中国古代史をくつがえす
中国歴代の学者も2000年以上解けなかった、『史記』のおびただしい年代矛盾をすべて解き、封印された古代の正統を発掘、埋もれ続けたその虚像と実像を明るみに出す。

始皇帝統一前の時代について見てみると、『史記』全体で2900カ所近くの部分で年代が議論できるが、そのうち約3割が年代矛盾をかかえている。
本書は、……あることに気づいて、それを発展させて、振り返ってみたら、当初の予想をはるかに越え、準備期間も含めた『史記』編纂以来2200年の体系の再構築をせまるまでになってしまった……。
漢帝国の正統観の下で、『史記』は作られた。『史記』編纂が始まって以来疑われることなく継承されてきた『史記』の「虚」の世界が、そこに広がる。歴代の学者も時々の正統観を背景に『史記』を読んできたから、「虚」の世界は時を経るほどに増幅されてきた。この幾重にも重ねられた「虚」の世界の陰に、「実」の世界はいかにかくされているのか……。──(本文より)


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書誌情報

紙版

発売日

2000年01月07日

ISBN

9784062087667

判型

四六

価格

定価:2,640円(本体2,400円)

ページ数

272ページ

著者紹介