
二宮金次郎
ニノミヤキンジロウワガミチハシセイニアリ
- 著: 堀 和久

修身の模範か、先見力のある官僚か?
極貧の淵より異例の抜擢をうけ、荒廃した人心と土地を見事に甦らせた農政家の実像に迫る書下ろし長編歴史小説。
二宮金次郎には、どうしても国策に密着したかのごとき、うさん臭さがつきまとう。
私も、二宮金次郎は、好きになれない人物であった。
だが、私の歴史長編のなかに「地方巧者」を重視する系列がある。
地方は町方に対する農村の呼称で、転じて田畑の事、ひいては農政全般を指す。巧者は巧みな人である。言い替えれば、地方巧者は農事の専門家であり、優秀な地方行政官といえよう。
このような目で地方巧者を探すと、江戸時代後期の二宮金次郎の姿がクローズアップされたのである。(「あとがき」より)
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書誌情報
紙版
発売日
1997年11月11日
ISBN
9784062088138
判型
四六
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
310ページ