戦艦大和誕生(下)

戦艦大和誕生(下)

センカンヤマトタンジョウ02セイサンタイコクニホンノマクアケ

全てが不足する戦時下で苦闘する技術者。しかし、そこから戦後の繁栄をもたらした日本的生産方式を創りだした!!

戦艦「大和」は何を伝えているのか。それは、敗戦から11年後に世界一となった日本の造船業を、あるいは数10年後、生産性において世界を凌駕するまでに発展した「生産大国日本」を予見してはいなかっただろうか。さらには「生産大国日本」をもたらした源流の1つといえるではないだろうか。
結果的にみれば、確かに、戦備として、武器としてはなんとも時代錯誤の、図体だけはばかでかい無用の長物というべきであり、用兵の側の想像力の貧困さ、先見性のなさを思わずにはいられない。だが、実物をつくりあける現場の側からすれば、「大和」は、当時の最新技術も含めてあれもこれも詰め込まれたなんとも複雑で欲張った、とびきり難しい建造物であったことは確かである。西島氏の奮闘と戦後の沈黙を顧みるとき、そんな思いがふと横切るのである。──「あとがき」より抜粋


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目次

[第8章] 「大和」進水
[第9章] 戦時下の船舶建造計画
[第10章] 商船の大量建造
[第11章] 多量生産への第1歩
[第12章] 無責任な精神主義
[第13章] 狂気の特攻兵器製造
[第14章] 生産戦での敗北

書誌情報

紙版

発売日

1997年09月05日

ISBN

9784062088459

判型

四六

価格

定価:2,200円(本体2,000円)

ページ数

394ページ

著者紹介