公子風狂

公子風狂

コウシフウキョウ

文芸(単行本)

曹操の底知れぬ魅力!
曹操とその女たち、息子たちの風狂・風韻を鮮やかに描く「青青子衿」「曹操の死」等傑作6篇。

──黄巾の乱の終結より、12年の歳月が過ぎた。数多くの興亡があった。董卓が興り、董卓が亡んだ。何度も命からがらの敗戦を経験しながら、曹操はしぶとく、生き延びた。人は彼を、人傑だと言う。梟雄(ぎょうゆう)と、呼ぶ。
(だけど、愛しいひとだった)
果てしない望みを懐いた男の風狂につきあって、あたら一生を無駄に過ごしたとは思いたくない。涙を拭い、手のひらの汗を拭い、再び織機に手をかけながら、せん媛はいつしか薄く微笑していた。──本文から


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書誌情報

紙版

発売日

1997年12月18日

ISBN

9784062089104

判型

四六

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

ページ数

310ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    公子風狂

    初出

  • 作品名

    青青子衿

    初出

    『季刊歴史ピープル』96年秋号「公子風韻」改題

  • 作品名

    憂愁佳人

    初出

    『小説現代』94年9月号

  • 作品名

    女王の悪夢

    初出

    『小説現代』96年9月号

  • 作品名

    仮面の皇帝

    初出

  • 作品名

    曹操の死

    初出

    『季刊歴史ピープル』97年陽春号

著者紹介