お役人さま、つい本音を語る

お役人さま、つい本音を語る

オヤクニンサマツイホンネヲカタル

お役人さまは優秀で、不器用でもなく、世論にも敏感な人たち!?お役人は、なぜあのようにあざとい人間なのかの疑問に答える本!!
なんと、エライお役人からタダのお役人までが、偽らざる心中を吐露した!!

「出世欲に取りつかれるのは、別に上の連中だけじゃない。下っ端もそれなりに取りつかれている人間がけっこう多いんだよ。このごろじゃ、われわれ現業員にも“長”というポストを取り入れて、互いに競争させようとしている。人の欲心をうまく利用するのが、上の連中の狙いなんだろう」

「なにからなにまで、前はどうやったか、前任者はどう処理したかばかりを考えているんだ。また、そのとおりにやる限りは、ミスを問われることもない。そのようにルールさえ守っていれば、一生安泰に過ごせるから、そのコツさえ会得すれば、役所勤めはらくなもんだよ。まあ、ある意味で、“前例”は黄門さまの印籠みたいなものだな」

「あなたがもっと出世するには、なにが欠けていたのですが」「私の場合は、まことにはっきりしています。それは、お酒ですよ。あるころに身体を壊して、私はそれ以来、いっさいの付き合いを断り続けました。それが原因です。もっとも、たとえとばされても、役人のいいところは、俸給や退職金には影響しませんからね。役所では、いったん上がったものは、決して下がらないのです。」――本文より抜粋


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目次

第1章 めったにいない良心的係長のお話
第2章 ちょっと反骨のお役人のお話
第3章 出世を諦めたお役人のお話
第4章 係長さんたちの微妙なお話
第5章 出世した課長と左遷された部長のお話

書誌情報

紙版

発売日

1997年10月28日

ISBN

9784062089227

判型

四六

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

246ページ

著者紹介