蜘蛛の巣アンテナ

蜘蛛の巣アンテナ

クモノスアンテナ

文芸(単行本)

作家の心のアンテナが受信した興味尽きない話題の数々を、いま、読者に向けて発信する第1エッセイ集。

著者にとっての第1随筆集となる本書は、手紙という形式を意識した文章ばかりを収録することにした。日々に郵便ポストに届けられる郵便物の多くは、情報や案内を伝えるばかりの派手な体裁のダイレクトメールの類で占められているが、そこに簡素な白封筒の私信を見出したときの気の弾みと心温かさは、いまだに何物にも代え難いものがある。
……著者は読者の日常に、ささやかでもかくの如き私信のような喜びを与える文章であれ、と願いながらこれらの随筆を綴ったつもりである。──(「あとがき」より)


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書誌情報

紙版

発売日

1998年03月27日

ISBN

9784062089555

判型

四六

価格

定価:2,200円(本体2,000円)

ページ数

238ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    拝啓 夏目漱石様

    初出

    『夏目漱石全集』第二四巻月報二六(岩波書店)1997年2月

  • 作品名

    あんたを認めないのが現代日本のいやらしさの証明さ 岩野泡鳴への手紙

    初出

    『リテレー

  • 作品名

    君の本性とことばの原石を手紙に探す 宮沢賢治へ

    初出

    『別冊家庭画報 宮沢賢治』19

  • 作品名

    柊の垣の外から 北条民雄への手紙

    初出

    『日本経済新聞』1997年8月24日

  • 作品名

    春の手紙 木山捷平様へ

    初出

    『すばる』1997年5月号

  • 作品名

    底流していたもの 立原正秋へ

    初出

    『立原正秋全集』第二一巻月報二一(角川書店)19

  • 作品名

    一筆啓上 福堂陸奥宗光殿

    初出

    『一冊の本』1998年1月号

  • 作品名

    『ナイン・ストーリーズ』の読者へ

    初出

    『『ナイン・ストーリーズ』鑑賞の手引き』19

  • 作品名

    前略 Y爺様

    初出

    『青春と読書』1996年9月号

  • 作品名

    作家をめざす君に

    初出

    『榊原和夫の現代作家写真館』(公募ガイド社)1995年

  • 作品名

    MIZUへの手紙

    初出

    『季刊アクアス』No.34 1995年9月

  • 作品名

    蜘蛛の巣のアンテナ

    初出

    『河北新報』1993年5月13日より1995年6月8日まで

  • 作品名

    山麓より

    初出

    『日本経済新聞夕刊』1996年7月5日より12月27日まで毎週連載

著者紹介