この子は生きる

この子は生きる

コノコハイキルワガムスメノマルファンショウコウグン

せいいっぱい輝いて生きる命!!4万人に一人という、難病を背負って生まれてきたわが子が、ひたむきに生きることの尊さを身をもって教えてくれる。

国立病院へ移ってきてはや3週間がたとうとしていた。加代子の今日の様子をちょっとうかがってから、主治医の先生とお話をする。「加代ちゃんは、やはりマルファン症候群です」(中略)
マルファン症候群というと、アメリカ合衆国第16代大統領、アブラハム・リンカーンがよく知られている。症状としては、外見的には、背が高く、手足が長く、その両の指もひょろ長い。脊柱の湾曲や胸郭の変形も見られる。循環器系がいちばんの問題点で、心臓の弁の機能が不完全であったり、大動脈の拡大が起きたりする。リンカーンが患者であったことからもわかるように、知能にはまったく影響がない。──本文77ページより抜粋


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目次

第1章 ホワイト・デー
第2章 サイババの灰
第3章 偶然の出来事
第4章 無言のシグナル
第5章 加代子、家に帰る
第6章 ゆっくりと、時が過ぎる

書誌情報

紙版

発売日

1997年12月16日

ISBN

9784062090230

判型

四六

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

190ページ

著者紹介