
怠惰の逆説―広津和郎の人生と文学
タイダノギャクセツヒロツカズオノジンセイトブンガク
- 著: 松原 新一

小説の隣りは、すぐ人生だ。
柳浪・和郎・桃子、広津家3代にわたる文学的血脈をたどり、稀有なる「散文精神」の軌跡を追う力作評伝。
戦後最大の冤罪事件・松川事件裁判を「みだりに悲観もせず、楽観もせず、生き通して行く」という「散文精神」によってたたかい抜いた広津和郎。無精作家を自称し、生来のニヒリズムを抱えながらも、粘り強く人間の現実と対峙しつづけた文学者の生の軌跡を、明治・大正・昭和にわたる広津家3代の作品と新資料の精緻な読解を通してたどる。
- 前巻
- 次巻
書誌情報
紙版
発売日
1998年02月25日
ISBN
9784062090483
判型
四六
価格
定価:2,200円(本体2,000円)
ページ数
246ページ
初出
『群像』1997年11月号