湖が青く輝くとき

湖が青く輝くとき

ミズウミガアオクカガヤクトキ

青春の愛と葛藤。オーストリア青少年文学賞受賞作品
俵万智さん推薦!
100パーセント満足な恋愛、100パーセント満足な家族、100パーセント満足な人生。そんなの、どこにもない。100パーセントじゃないところを、どう見つめ、どう生きてゆくか。主人公に共感したり反発したりするなかで、私自身も考えさせられました。思いがけない妊娠――あなたなら、どうしますか?

高校3年生のギーゼラは学校一の優等生。裕福な家庭に育ち、恵まれているように見える。級友(クラスメイト)の信望も厚く、男の子たちも、彼女の頭の良さには感心する――しかし、異性として、誘ってはくれなかった。容姿に対する劣等感と、いまだバージンであることへの焦り。虚栄心を満足させるための性体験によって妊娠してしまう17歳の少女の動揺を、“優等生”ゆえのコンプレックスや両親との溝、恋、友情など、さまざまな問題を提起しながら描く秀作!

「あなたもこの湖を?」
ゲオルクはうなずいた。
「めったに青くならないんだ」
「そうね」

今日の湖は青い。


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書誌情報

紙版

発売日

1998年06月29日

ISBN

9784062091916

判型

四六

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

199ページ

著者紹介