忠臣蔵百科

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チュウシングラヒャッカ

「人」と「事件」の真相にせまる!
いつの時代も日本人の心を熱くとらえ、映画、テレビ、舞台で親しまれた元禄赤穂事件。。未発表資料と初公開の図版、平明な文章で、事件の全体像をわかりやすく面白く描き出す。

控えの間に戻った浪士たちは口をすすぐなど身を清めたのち、七ツ刻(午後4時)に、1人1人、切腹の場所へと呼び出された。(中略)
細川家で最初に呼ばれたのは内蔵助である。
正座し、検使の役人と介錯人に軽く会釈したあと、肌脱ぎして、三方を引き寄せ、9寸5分の小脇差を腹に当てた、その瞬間、介錯人が首を打ち落とした。このように、切腹といっても実際に腹を切るわけではない。
元禄時代には形式化していて、脇差を腹にあてるかあてないかの瞬間に首を打った。四十六士もそのようにして死んでいった。(中略)
浪士たちの切腹がとどこおりなく終わったのは、七ツ半(午後5時)過ぎである。
七ツ刻(午後4時)にはじまったのだから、わずか1時間ほどで終了したわけで、これを細川家17人で割り出すと、1人につき4分弱のスピード執行だった。(本文より)


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目次

第1章 元禄赤穂事件
第2章 討入りまでの軌跡
第3章 元禄赤穂事件余話
第4章 赤穂浪士銘々小伝と肖像画
第5章 「元禄赤穂事件」関係年表

書誌情報

紙版

発売日

1998年11月10日

ISBN

9784062092517

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

286ページ

著者紹介