桂籠とその他の短篇

桂籠とその他の短篇

カツラカゴトソノタノタンペン

文芸(単行本)

大石内蔵助と荷田春満(かだのあずままろ)の秘められた友情!
異色忠臣蔵の「桂籠」をはじめ、釣と武士道の「釣って候」、羊羹と侍の道を描く「羊羹合戦」等、知られざる侍の美を見据えた秀作集!

私にとって、旅は小説のふるさとなのかもしれない。
「桂籠」のヒントを得たのは、冬の京都を訪れたときである。京都の伏見稲荷の境内で、荷田春満旧宅の案内板を見た。そこには、国学の創始者として知られる荷田春満が、赤穂浪士の討ち入りを手助けしたと書かれていた。まさかと思い、文献を調べているうちに、物語が胸のなかであわあわと膨らんでいった。
――その後、桂籠は好事家のあいだを転々とし、現在は神戸市の香雪美術館に収まっている。――[あとがきから]


  • 前巻
  • 次巻

書誌情報

紙版

発売日

1998年11月04日

ISBN

9784062093712

判型

四六

価格

定価:2,200円(本体2,000円)

ページ数

358ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    桂籠

    初出

    『季刊歴史ピープル』95年新春号

  • 作品名

    命、一千枚

    初出

    『週刊新潮』95年11月30日号

  • 作品名

    釣って候

    初出

    『季刊歴史ピープル』98年陽春号

  • 作品名

    人斬り水野

    初出

    『季刊歴史ピープル』94年盛秋号

  • 作品名

    隠密商人

    初出

    『季刊歴史ピープル』95年盛夏号「茶屋四郎次郎」改題

  • 作品名

    利休燈籠斬り

    初出

    『小説歴史街道』96年初夏号

  • 作品名

    とっぽどん

    初出

    『季刊歴史ピープル』96年新春号

  • 作品名

    羊羹合戦

    初出

    『小説王』94年7月号

著者紹介