虚空伝説

虚空伝説

コクウデンセツ

文芸(単行本)

江戸無法地帯の非情、狂気、暴力。
運命の奇跡が生んだ暗黒のニュー・ヒーロー、矢月繋(やづきつなぐ)登場!
「餓鬼草子」は家康の黒印状を追い、神の殺法でこの世の生き地獄に挑む!

ミステリーよりスリリングなものを歴史を舞台にした小説で書けないものかと考えていた。思い至ったのは江戸期の無法地帯だ。「封建時代」の意味をまちがってはいけない。〈封建〉とは地方分権である。中央集権の現代にはない無法地帯が、牙を剥いていたのだ。おまけに驚くほど世相が現代と似通っている。コギャルやチーマーの元祖だっていた。どのようなテーマでもぶちこめるほど、この舞台の奥は深い。この小説の主役、矢月繋にふさわしい舞台でもある。――高橋直樹


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書誌情報

紙版

発売日

1998年12月10日

ISBN

9784062094528

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

344ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    餓鬼草子誕生・禍福の陽炎

    初出

    『季刊歴史ピープル』1998年陽春特別号

  • 作品名

    苦力の士・踏みにじられた果実

    初出

    『季刊歴史ピープル』1998年盛夏特別号

  • 作品名

    小天馬牢・御臨終地獄

    初出

    『季刊歴史ピープル』1998年盛秋特別号

著者紹介