
エアバスの真実
エアバスノシンジツボーイングヲコエタハイテクソウジュウ
- 著: 加藤 寛一郎
通説を180度ひっくり返すエアバスの天才的頭脳!!
人間のミスによる事故をとことん排除したエアバス・システム。画期的であるがゆえに理解されにくかった究極の安全思想!!世界の航空界の知られざる現状と日本の現実を明かす!!
エアバスが伸びている原因として、私はその背後に、鋭い頭脳の閃き、あるいは際立って優れた戦略を感ずる。そこには、ボーイングとは一味も二味も違う何かがある。直観ではそれは、天才の頭脳による洞察力である。
製造や保守についても、実に深い読みがある。ブランチフィールド氏の説明を聞き、私は感銘し、驚愕した。まずエアバスの新型機、A330とA340の機体形状である。前者は双発機でボーイング777の対抗機である。A340は四発機で、乗客数はボーイングのジャンボより少ない。しかし航続距離も座席あたりの運航費も、ジャンボを凌ぐ。そしてこの2機、A330とA340の機体形状が、まったく同じなのである。乱暴に言えば、「エンジン以外は共通」ということになる。すごいアイディアではないか。──本文142ページより抜粋
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目次
第1章 中華航空、ガルーダ航空の事故が意味するもの
オートパイロットの進化/人間かコンピュータか
第2章 エアバスA320のコックピットに乗る
接近しているエアバスとボーイング/パイロット原田実、中華航空機事故を語る
第3章 独創的なエアバス・システム
エアバス訪問の焦点/手本はコンコルドだった/ヨーロッパの伝統と独創性
第4章 失速した日本の航空界
ボーイングの尻尾についてきた日本/「ゼロ戦」はもう生まれない
第5章 そして、再びトゥールーズへ
競争は新たな局面へ/ヨーロッパ的発想のすごさを知る
書誌情報
紙版
発売日
1999年01月28日
ISBN
9784062095570
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
266ページ