私の中から出てって

私の中から出てって

ワタシノナカカラデテッテ

文芸(単行本)

蹂躙と陵辱のホラー!

あんなにも汚れなかった私が……
母親が車ごと列車に押し潰され、父親と2人新たな町トロン・ノワールにやってきた15歳の少女。しかし毎日の生活に慣れ始めた矢先、彼女はおぞましい朝を迎える。すごい悪臭、ぬめつくシーツ、汚れたベッドカバー。そしてむき出しの下腹部は、けがらわしい汚泥にまみれていた!7月4日の独立記念日。賑わう町の昏い森に、汚辱の臭いが立ちこめた時、少女と友達のバトンガールは、ついにあれに蹂躙されてしまう。「汚いものが私の中にいる。早く始末しなくては」。刻々と変質する肉体を抱え、絶望に駆られた少女がとった最後の行動とは。
ときに繊細に、ときに過激に揺れ動く少女を、ここまで生々しく描いたホラー小説があっただろうか。

どうしたらいいの?何故いっそのこと私のお腹を破って出てこないのよ。私はあの下衆野郎を殺してやったわ。けど、そいつはまさしく死んでも復讐を忘れはしなかったんだわ!ああ神様、私はまだ15歳なのに、体の中に腐った肉がいる……誰か助けて、お願いだから……──(本文より)


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書誌情報

紙版

発売日

1999年03月19日

ISBN

9784062095617

判型

四六

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

169ページ

著者紹介