
浮かれ桜
ウカレザクラ
- 著: 末永 直海

●注目の作家、渾身の書下ろし野心作
北村冬馬、26歳。超人気俳優。ちょっとカリスマ。「抱かれたい男」アンケート、3年連続堂々1位。女と芸能界を我がもの顔で渡り歩く、平成の色悪小説決定版!
鬼畜ですみません。
俺はきららの脇腹を、思い切り蹴飛ばした。俺ってこういう男なんだよ、まだわかんねぇのか。きららのたっぷり肥えたからだを俺の脚は、何度も蹴飛ばす。きららは哀しいバレリーナとなってゆるやかに舞い、くねりと床に突っ伏した。
手加減はしたつもりだ。
「……効いちゃった?」
おそるおそる、声を掛けてみる。床に突っ伏したまま、身動きもしない女。俺はだんだん不安になっていった。
「肋骨、折れたとか」
そういう感じ?――(本文より)
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書誌情報
紙版
発売日
1999年07月30日
ISBN
9784062096096
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
326ページ