
京都町家 色と光と風のデザイン
キョウトマチヤイロトヒカリトカゼノデザイン
- 著: 吉岡 幸雄

静かに佇(たたず)む「五名家」の奥の間、初めて語られる「美空間」の全貌!!
江戸時代の京商人の精魂が今も生きつづける気品と典雅の世界、町家。自然を優雅に粋(いき)に取り入れた「しつらい」には日本人の美のデザインと伝統が息づいている。
京都の町の古い佇まいを残す人人にお会いしてみると、やはり、環境というものが人を育てているということを強く感じないわけにはいかない。
住まい、あるいは商いをする空間であっても、やはりその土地の自然風土というものがあり、そこに街としての長い歴史が蓄積されて、形成されていくのである。単に守るということではなく、木と土壁と和紙からなる日本の住まい、そこを私たちが訪れて、それが1、2時間というわずかな時間であっても、心地よくしてくれるのはなにか。いつもそう思うのである。ほのかな心地よい風と光、そしてそこに住んでいる人の心までなごやかにしてくれるのが、京都の町家のような気がするのである。──(本文148ページより抜粋)
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書誌情報
紙版
発売日
1999年06月21日
ISBN
9784062097499
判型
A5
価格
定価:2,420円(本体2,200円)
ページ数
150ページ
シリーズ
講談社の実用BOOK