遍歴と興亡―二十一世紀時代小説論

遍歴と興亡―二十一世紀時代小説論

ヘンレキトコウボウニジュウイッセイキジダイショウセツロン

文芸(単行本)

この10年、大器大才続々!
2人の賢一〔酒見賢一・佐藤賢一〕をはじめ、宮城谷昌光・宮部みゆき・宮本昌孝・高橋直樹・塚本青史・井上祐美子・火坂雅志・諸田玲子・梓澤要ら、なんと新鮮な発想、強い文章、キラ星の如き大器の連続出現よ!

いま、100年以上かけてつくった国家のイメージが、亀裂の入った鏡のようになった時、われわれ日本人は、しばし辺りを、時間と空間を超越して見渡さねばならなくなった。中国の春秋・戦国の時代を、ヨーロッパの中世を、つまり近代国家成立のはるか以前、国家というものの面影が人々の目に判然としない時代に目を転じ、歴史の時空を思いきり遊泳するとき、20世紀を生きてきたわれわれの、全く忘れかけた世界が展開してくる。ヨーロッパとアジアという2大陸に生きた近代以前の人間群を、小説の中に蘇生させ、3、400年を跳び越え、3000年、4000年を振り返ると、そこに何があったか。それは驚異的な現代との近似だ。


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目次

第1章 21世紀に甦る時代小説
第2章 酒見賢一と佐藤賢一
第3章 宮城谷昌光
第4章 時代小説・百花繚乱
第5章 羽山信樹と高橋直樹
第6章 宮本昌孝・火坂雅志・塚本青史
第7章 女性作家の新しい魅力
第8章 2000年の大収穫

書誌情報

紙版

発売日

2001年01月19日

ISBN

9784062101035

判型

四六

価格

定価:2,640円(本体2,400円)

ページ数

408ページ

著者紹介