
プラスティック・ソウル
プラスティックソウル
- 著: 阿部 和重

出世作『インディヴィジュアル・プロジェクション』から名作『シンセミア』、『グランド・フィナーレ』へ至る阿部和重創作の変遷、その転換点上の傑作、20世紀最後に書かれ封印されていた幻の小説、遂に刊行!
終わりは始まりへとむかい、新たな物語を生む、メビウスの環のように。
アシダイチロウ、イダフミコ、ウエダミツオ、エツダシン。彼らが出版社から受けた依頼は、共同創作によりひとつの作品を生み出してほしいというものだった。眩いばかりに鏤(ちりば)められたさまざまな記号、めまぐるしく転換する話者、妄想はやがて狂気へとむかう――。世紀末東京を舞台に描かれた阿部文学の真髄に迫る、幻の小説!
『プラスティック・ソウル』は、僕にとって一種の切断線なんです。――<『阿部和重対談集』より>
※福永信『プラスティック・ソウル』リサイクル 巻末付録として特別収録
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書誌情報
紙版
発売日
2006年03月12日
ISBN
9784062102605
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
222ページ
初出
本編初出:『批評空間』’98年1月(第二期16号)4月(第二期17号)7月(第二期18号)10月(第二期19号)’99年4月(第二期21号)10月(第二期23号)’00年4月(第二期25号)。巻末付録初出(執筆:福永信):『文学界』’05年3月号に「だ/ダ小説」と題して発表したものを若干の修正の上、全文再録。