わたしはモンゴル人

わたしはモンゴル人

ワタシハモンゴルジン

文芸(単行本)

驚くほど新しい日本語!
モンゴルの詩人による草原を愛する人・中里豊子への讃歌!
〈書下ろし特別作品〉

アリガリの煙立ちのぼる
牧民の家に生まれた私
故郷の草原を
揺りかごだと思う
この人こそモンゴル人
故郷の愛する人よ
生まれ落ちたこの大地を
自分の身体のように愛しく思い
産湯にした清らかな川を
母の乳のように懐かしく思う
―――(わたしはモンゴル人)

〈坪内祐三氏絶賛!〉
ボヤンヒシグは言う。「ジャンルの境目に国境警備隊などはないのだ。融合は常に新しいものを誕生させる」、と。そう、日本語の境目に国境警備隊などなく、彼の日本語は驚くほど新しい。ボヤンヒシグはさらに言う。「言葉を漢字に、カタカナに、そしてひらがなにする仕事は、名前も知らない花たちと対話しながら、その名を当てようというようなことだった」、と。そして彼は、その、日本語という花壇に、ひっそりと美しく新しい花を咲かせる。


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書誌情報

紙版

発売日

2001年10月30日

ISBN

9784062109062

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

156ページ

著者紹介