いのち楽しみ給え

いのち楽しみ給え

イノチタノシミタマエヨシカワエイジジンセイノコトバ

我以外皆我師
朝の来ない夜はない

偉大な国民作家・吉川英治の鍛えぬかれた人生観からほとばしった珠玉のことばの数々

人間は明け暮れ幸福をさがしている。幸福とはなにか? わかってもいない目でさがしている。じつはそれにぶつかっている人でも幸福は別にその当人へ何ら注意もしないから、風のようにさりげなく通ってしまう。幸福とはそんなもので、いまが幸福であることを心で噛みしめない者にはただの日常のことでしかないのである。――(本文より)

幸福とは何か 生とは、死とは何か 人間とは何か

・(幸福とは)その人の心の手のひらがそれを持つか持たないかだけのはなしである。幸福とはじつにそんな平凡で無味に似たものだ
・生きようか死なうか生きよう春朧
・仏壇はあとのまつりをする所
・血気や短気は、青くさい若者だけの通性でなく、初老にかかる老人こそあぶない短気の持ち主でもある
・はたらいた俺にはあるぞ夕涼み
・あめつちの中に我あり一人あり


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書誌情報

紙版

発売日

2002年09月05日

ISBN

9784062109666

判型

小B6

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

272ページ

著者紹介