裸の桜

裸の桜

ハダカノサクラ

文芸(単行本)

閉じこめられた男女三人。
すべてをさらけ出しあった濃密な地下室の夜。

書下ろし!
ヌードモデル、元ボクシングチャンピオン、OL。
弱った心を抱え、占い師を訪ねた者たちが直面した緊迫の一瞬。
エロティシズムが究極のサスペンスへ。

立て膝の間から、牧子が顔をあげた。横顔は上気して見える。口もとは濡れて光っている。
「気持ちいい?」「とても」
史奈が吐息の隙間で声を微笑ませた。
「わたし、ひょっとしたらもう死んでいるのかもしれない。……だって、生きていたころのわたしは、こんなことするはずなかった……」
「……そう、きっと死んでいるんです」――(本文より)


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書誌情報

紙版

発売日

2002年08月20日

ISBN

9784062112000

判型

四六

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

ページ数

256ページ

初出

本作品は書下ろし

著者紹介