社長の椅子が泣いている

社長の椅子が泣いている

シャチョウノイスガナイテイル

●46歳で日本楽器製造(ヤマハ)社長に抜擢、突然の社長解任。
●中内功の三顧の礼で、ダイエー副社長に。
●倒産企業・リッカーを再生させた男、河島博。
全身全霊、24時間経営を考えぬいたビジネスマンの半生を描く、傑作評伝

河島は煙草を喫いつづけた。心身の疲労は限界にまで達していた。河島は、重役たちの良識を信じた。河島が予期したのは「ヤマハグループ全体の発展のため会長と社長が歩みよってもらいたい」という丸くおさめるような結論であった。しかし協議は、2時間におよんで繰りひろげられた。正午近くになって、3人の常務が社長室に入ってきた。「4人で協議した結果、会長の意見に従わざるをえないという結論に達しました」まさか、このような社長交代という結論になるとは、河島は思ってもいない。「そんなことをすると大変なことになりますよ」――<第8章 解任の日 より>


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書誌情報

紙版

発売日

2006年06月17日

ISBN

9784062115735

判型

四六

価格

定価:2,090円(本体1,900円)

ページ数

510ページ

著者紹介