枝豆そら豆 下

枝豆そら豆 下

エダマメソラマメゲ

文芸(単行本)

江戸の旅立ち秋津城へ

浪静かなる東海道、箱根から浜松へ。
若殿の危機、お家の危急を救うべく、二人の女の愛と友情が光り輝く!

著者の新境地!大好評の会心作、明朗恋愛小説。

いわば生死を分ける木ノ芽峠を避け、越前へまっすぐ北上する最短距離が栃ノ木峠越えである。峠の周囲は、その名のとおり、栃の木が群生している。いずれも樹齢数百年の巨木で、その鬱蒼たる森は太古の姿をそのままとどめている。
お夏たち一行は、峠から北の彼方を望んだ。深緑色の山波の先に、黄褐色の平面が広がっている。
茶子丸君、あれが越前平野です……。
あの鉛色の空をごらんなさいまし。あれが越前の冬の空。あの広大な平野の東の方、幾重に連なる山塊へと分けいった先に、秋津があるのですよ。父上のお国が、そして、あなたさまのお国が……。


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書誌情報

紙版

発売日

2003年02月18日

ISBN

9784062116923

判型

四六

価格

定価:2,090円(本体1,900円)

ページ数

340ページ

著者紹介