ねじれた家 帰りたくない家

ねじれた家 帰りたくない家

ネジレタイエカエリタクナイイエ

父も母も殺したかった。
いっそ殺されたかった。

子ども時代と訣別し、欺瞞だらけの家を葬って、私はもう一度始めよう……。
二十数年の歳月をかけてようやく綴ることの出来た渾身の書!

進歩的文化人として、言論界で知られている父。潔癖で真面目な母。しかし、純の家庭には、外からはうがい知れない欺瞞や暗さがあった。自らの生い立ちに屈折した感情を抱く父の横暴や身勝手さ。父から抑圧され続けてきた母のいらだちと諦め。そんな中で、不器用な純は、いつも両親とすれ違い、愛されているという感覚を持てないで育っていく。わけもわからず、1960年代の全共闘運動に中学生ながら参加し、ようやく進学した高校も中退する。「家に帰りたくない」、それだけの理由で、一夜の宿のために様々な男と夜を共にし、アルコールに溺れていった……。


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書誌情報

紙版

発売日

2003年04月25日

ISBN

9784062118361

判型

四六

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

ページ数

448ページ

著者紹介